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健康レシピ ~ 栄養科

 さんまはたんぱく質・脂質が豊富でその脂質にはIPA(イコサペンタエン酸)
DHA(ドコサヘキサエン酸)という高度不飽和脂肪酸が大量に含まれており、
これにコレステロールや血圧を下げる作用があると知られています。
 その他にもビタミンA・B群・D・E・カルシウム・鉄なども比較的多く含まれ
ています。

 旬は秋でその美味しさは格別ですが、脂肪が多いほど酸化が早く、不飽和脂肪
酸が酸化されると動脈硬化を進めることになりやすいので鮮度には注意が必要です。
すぐに食べない時は半調理して冷凍する事をお勧めします。

 日本では、根室・女川・気仙沼・大船渡・釧路などの漁港で水揚げされ全国に
輸送され食卓にのぼります。落語では「目黒のさんま」と言う話があり秋の噺と
して広く知られています。ことわざでも「秋刀魚が出ると按摩(あんま)が引っ込む」
「秋刀魚は按摩泣かせ」と言うものもあり、さんまを食べると栄養豊富で健康になり、
按摩が必要なくなるという意味で知られています。

しめさんま.pdf

 さつま芋はビタミンB1、B2、C、カリウム、食物繊維が豊富で、特にビタミンCは
柑橘類に負けない位多く含まれ、熱にも強いのが特徴です。
 焼き芋にした場合でもビタミンCは90%残っています。便秘の解消や風邪予防やス
トレス対策に、さらに高血圧をはじめとする成人病予防の為にも多いに利用したいも
のです。

 傷が付いたときに出るネバネバした汁は、血液の凝固と関係の深いビタミンKです。
 肉質が黄色い品種はビタミンA(カロチン)も期待出来、最近出回っている紫芋は、
さつま芋より多くのアントシアニンを含み目の健康や肝機能の向上に多きな効果を発
揮したり、強い抗酸化作用があるため老化防止などにも良いとされています。

 注意点としては炭水化物が多いので、食べすぎると肥満の原因に。ただし御飯より
もカロリーは低いので上手に食べると肥満防止にも役立ちます。
 選び方は重量感があり、ひげ根や芽の出ていないもので表面に黒い斑点の出ている
ものには強い苦味と有害成分があるので購入の際は注意が必要です。

さつまいもプリン.pdf


 夏バテとは、身体が暑さに負けてバテテしまった状態の事を言います。代表的な症状には食欲不振、消化不良、倦怠感、下痢などがあります。

 夏バテが起きるメカニズムは、汗をかくと炭水化物をエネルギー変える働きがあるビタミンB1やミネラルが水分と一緒に体外に排出される為、炭水化物がエネルギーとして利用されず疲労物質である乳酸となり、疲れやだるさの原因になってしまうのです。
 この時期の食事は、量より質を重視しビタミンB1・B2、Cやたんぱく質、クエン酸などを含む食品を取り入れ、主食だけに偏らず、肉や魚、大豆製品、野菜や海草などを組み合わせバランス良く食べる様にしましょう。

<疲労回復に効果のある食材>
*ビタミンB1(糖質をエネルギーに変える)・うなぎ・豚肉・大豆・モロヘイヤ
*アリシン(ビタミンB1の吸収を助ける)・にんにく・にら・玉葱
*クエン酸(疲労物質の代謝)・酢・梅干し・オレンジ・グレープフルーツ
スタミナぶっかけうどん.pdf

 うなぎが食用として食卓にあがった歴史は非常に古く、縄文時代の頃からと言われていますが、一般の人が食するようになったのは江戸時代以降の事のようです。

 夏の土用の時期は高温多湿で夏バテをしやすい時期なので、たんぱく質をはじめビタミンA・B1・B2・D・E・EPA・DHA・カルシウム・鉄などを豊富に含んでいるうなぎを食べて夏を乗り切ろうと色々な食べ方が生まれたようです。

 鰻を食べる習慣についての由来には諸説あり、平賀源内が発案したという説が最もよく知られています。商売がうまく行かない鰻屋が、夏に売れない鰻を何とか売るため源内の所に相談に行くと、「丑の日に『う』の字がつく物を食べると夏負けしない」という民間伝承からヒントを得て、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めました。すると、物知りで有名な源内の言うことならと、その鰻屋は大変繁盛し、その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したと言われています。

 鰻の栄養を鑑みると、当時夏の時期に鰻を食べたのは理に適った習慣であるともいえますね。

うなぎと胡瓜の葱和え.pdf

 アスパラは古代エジプト時代から食用に栽培されていた野菜で、ビタミンA・B1・B2・C・E・カルシウム・カリウム・リンなどのほか、新陳代謝を盛んにして活力を高め、肌を美しく保つと言われているアスパラギン酸を多量に含んでいるのが特徴です。穂先には血管を丈夫にするルチン、細胞の成長を促す葉酸もたっぷり含まれています。

 グリーンアスパラ・ホワイトアスパラに加え最近では紫色のアスパラも多く出回っています。

 グリーンアスパラは発芽後も日光に当て自然のまま育てたもの。
 ホワイトアスパラは発芽後土をかぶせ白く軟化させたもの。
 紫アスパラは最近注目されている品種ですが実はずっと昔からありました。紫の色はアントシアニンと言う色素で、抗酸化能力に富んでいます。甘みが強く、茹でると濃い緑色に変化しますのでカラフルな色を使いたい時は生のままサラダにすると良いでしょう。

 美味しいアスパラは、穂先がピンと締まったもの、茎の切り口が丸くてみずみずしいもの、茎の太さが均一なものです。

アスパラとエビのマスタードサラダ.pdf

 筍はイネ科で暖かい気候を好みます。
 成長はとても早く1日で1m以上も伸びる事があり、そこから、子供が元気にすくすくと育つようにと縁起の良い食べ物とされています。

 筍を茹でると、節の隙間に白いモロモロとしたものが入っていることがあります。これはチロシンというアミノ酸の1種で、水に溶けにくい性質を持つため、こうして結晶となってタケノコの内部に残ります。
 チロシンは脳の神経伝達物質の構成要素で、摂取すると集中力や、やる気を高めるなどの作用があると言われています。食べても安全なチロシンは筍の他、味噌、納豆、チーズ、魚介類や肉類などの食品にも含まれています。

 脳が働くためにエネルギー源となるのはブドウ糖だけです。ブドウ糖は主に炭水化物に含まれ、チロシンはブドウ糖と組み合わせる事でより効率よく脳にパワーを送り込むことが出来ます。気持ちが晴れない時や、やる気を起こしたい時にはチロシンたっぷりの筍ご飯や筍料理などを試してみてはいかがでしょうか。
筍ごはん.pdf

 海藻には昆布、わかめ、ひじき、てんぐさなどの種類があり

  アルギン酸・マンナン・ガラクタンなどの食物繊維
  ヨウ素・カルシウム・鉄などのミネラル
  ビタミンA・B1・B2・カロチン、たんぱく質

が豊富に含まれています。

 中国から渡ってきた食品が数多くある中で、逆に日本から中国に渡った物の一つに昆布があります。
 ルーツの始まりは産地である北海道で、世界の昆布110種類ほどあるうち、北海道に生息するのは20種類。国内流通の90%以上が北海道産です。

 昆布は旨味成分のグルタミン酸を多量に含むため、かつお節と共に日本料理のだし材料の基本として用いられます。
 乾燥昆布を使う時に気になる表面の白い粉。これは『マンニット』と呼ばれる旨味成分で、昆布を乾燥させた時に表面で結晶化した物です。使うときは水洗いせずに硬く絞った濡れ布巾で表面のホコリを取る程度に軽く拭くと良いでしょう。
 だしをとった後の昆布も栄養の宝庫。ミネラルや食物繊維はタップリ残っているので、捨てずに『もう一品』いかがでしょうか?

中華風昆布スープ.pdf

 菜の花はアブラナ科の野菜で花や茎、葉を食しほろ苦い独特の風味が春の訪れを感じさせます。
 この春野菜の特有な香りや苦味は体内毒素や老廃物を排出させる働きがあると言われています。

 菜の花の栄養成分はカロチン、ビタミンCなどのビタミン類やカルシウム、鉄、カリウムなどのミネラル類を豊富に含み栄養価の高い野菜と言えるでしょう。選び方のポイントはつぼみがしまっていて花が開いていない物、茎の切り口が瑞々しく中まで鮮やかな緑色の物を選びましょう。

 中が白っぽい物は鮮度が落ちています。その日のうちに食べない時は湿らせた新聞紙かキッチンペーパーに包んで野菜室で保管すると2~3日は日持ちます。さっと茹でた物をラップに包んで冷凍すると長期保存可能です。

 菜の花を調理する時は苦味があるのでさっと茹でて軽く水に浸しビタミンの流出を防ぎましょう。油で手早く炒めるなどの油を使った調理でカロチンの吸収率を高めることができます。

ひな祭り花寿司.pdf

 日本では昔から、米・麦・粟(あわ)・稗(ひえ)・豆(大豆)を『五穀』と呼び、これらの作物をとても大切にしていました。
 現在でも収穫期の秋には『五穀豊穣』を祈る行事が全国で行われています。私達の生活に大豆がどのように関わっているのか見てみましょう。

 ※おせち料理・・・おせち料理の『黒豆』。色は違いますが大豆の仲間である黒大豆です。今年も豆に暮らせますようにという願いが込められています。

 ※節    分・・・2月の節分は寒い冬を終えて春を迎える前に1年間の邪気を払う行事です。大豆には災いや病気などの『魔を滅ぼす』力があると考えられ、煎った大豆をまいて魔よけ、厄払いをした後、年齢の数だけ大豆を食べます。

大豆の栄養成分には良質なたんぱく質、脂質、ビタミンB・E、カルシウム、鉄分、食物繊維が豊富に含まれ畑の肉と言われています。普段の食事に上手に取り入れてみて下さいね。

お豆を使って甘味を作ってみました。
豆どら焼.pdf

正月行事として定着している七草粥。

この習慣は日本に伝来し平安時代の宮中行事として一月七日に七草粥を食べるようになりました。七草粥が定着したのは、お正月のご馳走に疲れた胃腸を労わり、青菜の不足しがちな冬場の栄養補給をする効果もあり新年の無病息災を願うようになりました。

七草は日本のハーブで、それぞれにすぐれた効能があります。

    芹(セリ)・・・・・・・・・・・・・貧血の予防・便秘解消
    薺(なずな)・・・・・・・・・・・高血圧の予防・利尿作用
    御形(ごぎょう)・・・・・・・・風邪予防・解熱
    繁縷(はこべら)・・・・・・・・整腸作用
    仏の座(ほとけのざ)・・・・健胃
    菘(すずな)・・・・・・・・・・・風邪予防
    蘿蔔(すずしろ)・・・・・・・・消化促進・便秘解消


七草の蘿蔔(すずしろ)をつかってお雑煮にしてみました。
みぞれ雑煮pdf

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