ごぼうはユーラシア大陸の北部に広く野生しています。すでに10世紀以前には、中国から薬草として渡来していたといわれますが、ごぼうを栽培し、食用にしているのは世界中で日本だけのようです。
シャキシャキした歯ざわりと独特の香りが欧米人の好みにはあわないようで、「日本人は木の根を食べている」と驚くそうです。成分のほとんどが食物繊維で、これが腸の働きを活発にしてくれます。
初夏に出回る「春ごぼう」は柔らかくて香りがよく、秋冬のごぼうとは一味違った風味が楽しめます。特有の香りを残す為に、皮はむかず、包丁の背で表面をこそげるようにします。
アクが強いので切った端から水にさらししっかりとアク抜きをするのが調理のポイントです。
ごぼうは乾燥に弱いので、泥が付いたものを選ぶのがよいでしょう。太さが均一でまっすぐでひびが入っていないもの、ヒゲ根が少ないものが良質です。